2026.04.22
喫煙と健康
加熱式タバコの規制強化が検討されている理由とは?
現在、日本では加熱式タバコの規制強化が検討されています。
すでに、新聞やニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、どうして規制強化が検討されているのでしょうか?
今回のコラムでは、加熱式タバコの規制強化が検討されている理由について解説します。
加熱式タバコの現状は紙巻タバコよりも規制が緩い
日本では、喫煙に関する法律が改正されており、望まない受動喫煙を防止するというのがルール化されています。
規制が強化されている一方で、紙巻タバコと加熱式タバコでは同等の扱いとはなっていないというのが現状です。
加熱式タバコの規制強化が検討されている理由を解説する前に、加熱式タバコの現状について見ていきましょう。
喫煙のみと喫煙以外のことができるという違い
まず、紙巻タバコと加熱式タバコにおける規制の違いという点では、喫煙室においてできることが違うという点が挙げられます。
喫煙専用室では、喫煙のみが許可されており、それ以外のことはできません。
しかし、加熱式タバコ専用喫煙室では、加熱式タバコに限定されますが、飲食も可能となっています。
表示義務の違い
また、規制の違いという点で挙げると、もう1つ覚えておかなければいけないのが、表示義務の違いです。
この表示義務の違いとは、タバコのパッケージに、ニコチンやタールの量が表示されているかどうかということ。
紙巻タバコについては、表示義務がありますが、加熱式タバコには表示義務がありません。
そのため、喫煙者はどのくらいの量が含まれているのかがわからないという問題があります。
このような違いを見てみると、やはり現状では紙巻タバコよりも加熱式タバコの方が規制が緩いと言えるでしょう。
加熱式タバコの規制強化が検討されている理由について
最初に、加熱式タバコの現状について解説しました。
現状では、紙巻タバコよりも加熱式タバコの方が規制が緩いのですが、加熱式タバコの規制強化が検討されていると言われています。
では、どうして規制強化が検討されているのでしょうか?
主な理由として挙げられるのは、次のようなものです。
加熱式タバコも紙巻タバコ同様に健康への影響があると考えられるため
規制強化が検討されている大きな理由としては、加熱式タバコも紙巻タバコ同様に、健康への影響が大きいと考えられているためです。
一般的なイメージとしては、加熱式タバコは紙巻タバコよりも健康への影響が小さいと考えている人が多いと思いますが、実際には加熱式タバコも健康への影響が大きいという話もあります。
これは、加熱式タバコのパッケージには、ニコチンやタールなどの量が表記されていませんが、場合によっては紙巻タバコと同等の量が含まれている場合もあるためです。
また、加熱式タバコのパッケージには、ニコチンやタールなどの量の表記はありませんが、「加熱式たばこの煙(蒸気)は、周りの人の健康への悪影響が否定できません。健康増進法で禁じられている場所では喫煙できません」などの記載がされているため、紙巻タバコ同様に健康へのリスクが大きいと考えられているのです。
ただし、加熱式タバコのパッケージにニコチンなどの量を記載するのが困難な理由としては、加熱式タバコのニコチン量などの測定方法が確立されていないため、測定することが困難であるため、表示できないとも言われています。
有害物質や発がん性物質が含まれている可能性があるため
さきほどの健康への影響があると考えられるということですが、もう少し具体的に解説すると、加熱式タバコにも有害物質や発がん性物質が含まれているという話があるためです。
当然ですが、有害物質や発がん性物質が含まれているとなると、喫煙者自身の健康はもちろんですが、受動喫煙が生じるリスクもあります。
そのため、加熱式タバコも紙巻タバコ同様に規制を強化しようと考えられているのです。
規制が緩かった理由について
すでに解説しているように、紙巻タバコと加熱式タバコでは、加熱式タバコの方が規制が緩くなっていました。
では、どうして規制が緩かったのでしょうか?
その主な理由として挙げられるのが、次のような理由です。
研究が十分ではなく健康への影響が不明だったため
大きな理由として挙げられるのが、加熱式タバコに関する研究が十分ではなく、加熱式タバコによる健康への影響が不明だったためと言われています。
加熱式タバコが日本全国で登場したのは2016年で、紙巻タバコと比較すると歴史が浅く、加熱式タバコに関する研究が十分ではなかったようです。
現在では、発売されてからある程度の年数が経過しており、加熱式タバコに関するさまざまな研究が進められています。
そのため、今後は加熱式タバコの規制強化が進められることになりそうです。
子どもの誤飲事故が発生している
今回のコラムでは、加熱式タバコの規制強化が検討されていると解説しました。
規制強化とともに覚えておかなければいけないのが、加熱式タバコによる事故についてです。
この事故とは、子どもによる誤飲事故のこと。
子どもによる誤飲事故は全国的に起きており、消費者庁や医療機関などでも注意を呼び掛けています。
とくに、お子さんがいる家庭においては、とくに取扱いに注意しなければなりません。
注意しなければいけない理由としては、もしも子どもが誤飲した場合、さまざまな中毒症状がでるおそれがあるからです。
具体的には、頭痛や嘔吐、下痢やひどい場合には呼吸困難などの症状がでる場合もあります。
そのため、家庭内で使用する場合には細心の注意が必要です。
誤飲事故を防止するためには、次のようなことを守る必要があります。
・子どもの前で喫煙をしない
・子どもの手の届く場所などに加熱式タバコを置かない
・ペットボトルなどを灰皿の代わりにして使用しない
・捨てる際には、簡単に触れない、取り出せないようにして捨てる
加熱式タバコについては、受動喫煙が生じるリスクもありますが、今回紹介したように子どもの誤飲事故が発生するリスクもありますので、十分注意しておきましょう。
もしも、子どもが誤飲してしまった、あるいはその疑いがあるなどの場合には、すぐに医療機関を受診することが大切です。
また、加熱式タバコによって特徴や含まれているものなどが異なるため、パッケージを持って医師に相談するのがよいでしょう。
規制が強化されると何が変わるのか?
加熱式タバコの規制強化が検討されている段階ですが、もしも検討されているとおり、規制強化された場合には、どのような変化があるのでしょうか?
検討されている段階であるため、どのような変化があるかを明確にするのは難しいですが、次のようなことが予測されます。
加熱式たばこ専用喫煙室の廃止
まず、大きな変化として予測されるのが、飲食店等に設置されている加熱式たばこ専用喫煙室の廃止です。
現在では、加熱式タバコに限定されますが、喫煙だけでなく飲食も可能となっています。
しかし、規制強化となれば、紙巻タバコと同様の扱いになると予測されるため、撤廃されるでしょう。
廃止となった場合には、飲食店などでも影響がでる可能性があります。
広告や宣伝に関する規制の強化
規制強化となれば、健康リスクが大きいものであるという理解が深まるため、紙巻タバコや加熱式タバコに関する広告や宣伝についての規制が強化されると考えられます。
未成年者が目にするような場所での広告や宣伝などは大きく規制されることになると予測されます。
SNSなどでも規制が強化される可能性があるでしょう。
路上喫煙を禁止する条例でも加熱式タバコに対する差がある
多くの自治体では、路上喫煙を禁止する条例が制定されていますが、紙巻タバコと加熱式タバコでは対応に差があるケースも多くなっています。
ただし、現在では加熱式タバコについても対象とするケースが増えているようです。
具体的な例としては次のようなものがあります。
東京都千代田区
東京都千代田区の「安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例」では、紙巻タバコの路上喫煙者だけでなく、加熱式タバコの路上喫煙者に対しても過料徴収を行っているそうです。
当初は、紙巻タバコの路上喫煙者だけ、加熱式タバコについては口頭指導や注意という対応を行っていましたが、吸い殻のポイ捨てや区民からの苦情などが増加したため、加熱式タバコも紙巻タバコ同様に過料を徴収することになっています。
東京都渋谷区
また、同様に東京都渋谷区でも、「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」というものがあり、指定喫煙場所を除く区内全域における公共の場所で喫煙を行うと、過料処分の対象となります。
過料処分の対象となるのは、紙巻タバコはもちろんですが、加熱式タバコも対象です。
ここでいくつかの自治体を紹介しましたが、加熱式タバコが条例や罰則の対象外となるかどうかについては自治体によって差があるのが現状です。
しかし、これから加熱式タバコによる健康への影響が明らかとなれば、さらに規制の対象、罰則の対象とする自治体が増えていくことでしょう。
喫煙をする際には、それぞれの自治体の条例やルール等をしっかりと確認しておくことが大切です。
ルールを知らなかったではすまされないので、注意が必要となります。
望まない受動喫煙を生じさせないようにするためにも、しっかりとルールを守りましょう。
まとめ
加熱式タバコは、紙巻タバコと比較すると比較的規制が緩かったのですが、現在では規制強化が検討されています。
大きな理由としては、紙巻タバコと同様に加熱式タバコにも健康への影響が大きいと考えられるためです。
検討段階なので、具体的にどうなるかを予測することは難しいですが、将来的には紙巻タバコ同様に規制強化となるでしょう。
また、加熱式タバコは子どもの誤飲事故が多いので、事故を未然に防ぐためにもしっかりとした管理が必要です。
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