2023.11.07
喫煙と健康
サードハンドスモークによる赤ちゃんへの影響とは?
皆さんは、サードハンドスモークによる赤ちゃんへの影響について、考えたことはありますか?
おそらく、多くの人はその影響について考えたことがないでしょう。
今回のコラムでは、「サードハンドスモークによる赤ちゃんへの影響」について解説します。
具体的に、どのような影響があるのか、どのような対策をするべきか、なども見ていきましょう。
たばこは火を消した後でも注意が必要
赤ちゃんへの影響について解説する前に、あまり聞きなれない「サードハンドスモーク」について見ていきましょう。
たばこと聞くと、たばこから出る煙に有害物質が含まれているというイメージが強いと思います。
もちろん、それは正しい認識なのですが、たばこは火を消した後も周囲に悪影響を与えることを知っていますか?
たばこの煙を消しても、すぐに周囲への影響がなくなるわけではなく、髪の毛や衣類、カーテンなどに有害な物質が残留すると言われています。
そして、その残留する有害物質を吸引してしまうのが、サードハンドスモークというものです。
それから、残留する有害物質についてですが、換気や消臭剤、空気清浄機などでは取り除くことはできません。
赤ちゃんへの健康への影響が大きい
サードハンドスモークがどのようなものであるかを簡単に解説しました。
次に押さえておきたいのが、赤ちゃんに与える影響についてです。
結論から言えば、非常に大きな健康への悪影響を与えることになります。
一般的には、次のようなリスクがあると言われているのです。
● 発育の遅れ
● 中耳炎になりやすくなる
● 肺炎や気管支炎等の呼吸器の疾患
● 乳幼児突然死症候群(SIDS)
上記のようなリスクがあることが知られています。
最も注意しなければいけないのが、乳幼児突然死症候群についてです。
研究によると、両親とも喫煙をしている場合と喫煙しない場合では、両親とも喫煙をしている場合の方が、約4.7倍も乳幼児突然死症候群の発症率が高いことがわかっているそうです。
(参考サイト 厚生労働省 e-ヘルスネット)
赤ちゃんの前で喫煙をしなければ大丈夫ということではなく、サードハンドスモークも含めて、十分な注意が必要と言えるでしょう。
十分な対策を行っていなければ、赤ちゃんが突然命を失ってしまうことになるかもしれないからです。
それから、その他にも中耳炎になりやすい、発育の恐れのリスクなどが報告されています。
さらに、呼吸器系の疾患などのリスクもあるのです。
赤ちゃんがいる家庭では、赤ちゃんへの影響を考えて、しっかりとした対策を行うことが求められます。
赤ちゃんは大人よりもサードハンドスモークのリスクが高い
赤ちゃんがいる家庭で、必ず認識しておかなければいけないのが、大人よりもサードハンドスモークのリスクが高いということです。
サードハンドスモークについての解説でも触れましたが、たばこの火を消した後でもさまざまな場所に有害物質が残ります。
カーペットや赤ちゃんの使用するおもちゃなどにも付着してしまう可能性があるのです。
その他では、ソファなどにも当然ですが、たばこの有害物質が付着する可能性があります。
赤ちゃんは、床に近い所を触れることが多いですし、ソファのタイプにもよりますが、ソファで寝かせるということもあるでしょう。
このような場所で、喫煙をしているとそこに多くの有害物質が残っていることになるので、知らないうちに赤ちゃんが多くの有害物質を吸い込むことになってしまうのです。
赤ちゃんがいる場合には禁煙も検討する
すでに解説したように、赤ちゃんがいる家庭では、大人よりも赤ちゃんの方がサードハンドスモークの影響が大きいと言われています。
そのため、赤ちゃんへのリスクを低減するには、禁煙を検討することも大切です。
これは、赤ちゃんの命を守るためにも非常に重要な選択と言えるでしょう。
どうしても、禁煙が難しいという場合には、屋内での禁煙は避ける、喫煙後は着替えを行うのとシャワーを浴びて少しでも有害物質を減らすことが大切です。
とくに、赤ちゃんが過ごす室内での喫煙は絶対に避けるべきと言えるでしょう。
室内で喫煙をしてしまうと、室内全体に有害物質が付着してしまうからです。
また、赤ちゃんがいる家庭だけでなく、妊婦の方がいる家庭でも同様の対策が必要と言えます。
妊婦の方の場合にも、お腹の赤ちゃんに対して、健康面でのリスクがあるからです。
赤ちゃんを守るためには、禁煙もしっかりと検討する必要があります。
まとめ
サードハンドスモークは、大人よりも赤ちゃんに与える影響が大きいと言われているのです。
とくに、健康面でのリスクが大きく、最悪の場合には乳幼児突然死症候群など、命を落としてしまう可能性もあります。
そのため、赤ちゃんや妊婦の人がいる家庭では、赤ちゃんの命を守るためにも、禁煙を行うのが良いと考えられます。
赤ちゃんへの影響についてしっかりと考えておくことが大切です。