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健康経営と分煙対策コラム

2021.06.02 喫煙と健康
電子たばこは安全?電子たばこによる健康被害とは?

皆さんは、「電子たばこ」と聞くと、どのようなイメージを持っていますか?
紙巻きたばこと比較すると、「安全」というイメージが強いと思います。
しかし、本当に電子たばこは安全なものなのでしょうか?
今回のコラムでは、「電子たばこの安全性」や「電子たばこによる健康被害」について解説します。

電子たばことは?

電子たばこの安全性や健康被害について解説する前に、「電子たばことは?」について見ていきましょう。
電子たばことは、リキッドと呼ばれる液体を電気加熱させて、その際に発生する蒸気を楽しむという、たばこのことです。

たばこと聞くと、多くの人は紙巻きたばこをイメージすると思いますが、紙巻きたばこと電子たばこを比較すると、さまざまな違いがあります。
具体的な違いは、次のようなものです。

・国内で認可されているものについては、ニコチンが含まれておらず、たばこ葉も使用されていない
・たばこ事業法の規制を受けない
・未成年者でも購入が可能(法律上)
・たばこ税の課税対象外

「たばこ」とついているため、紙巻きたばことそれほど大きな違いはないと考えてしまう人もいるようですが、多くの違いがあります。
大きな違いとして挙げられるのは、国内で認可されているものについては、ニコチンが含まれていないこと、たばこ葉が使用されていないことです。
海外で販売されているものについては、ニコチンが含まれているものもありますが、日本ではニコチンを含む電子たばこの販売が禁止されているのです。

また、たばこ事業法の規制を受けないことや未成年者でも購入が可能な点、たばこ税の課税対象外となっている点が大きな違いと言えるでしょう。
つまり、たばことついてはいますが、一般的に多くの人が想像するたばことは異なるものであると言えます。
法律上は、電子たばこはたばこには分類されないため、未成年者でも購入が可能です。
ですが、メーカーや販売店によって規制していることが多くなっています。
法律上は購入可能ですが、実際に販売しているところはほとんどないという状態です。
店舗の場合であれば、年齢確認を行うため未成年者の場合であれば、販売してもらえないでしょう。

電子たばこがもたらす健康被害について

最初に、電子たばこについて解説しました。
また、一般的な紙巻きたばことの違いについても触れましたが、気になるのが「電子たばこがもたらす健康被害」についてです。

紙巻たばこと比較すると、安全なイメージが強いですが、どのような健康被害があるのでしょうか?

厚生労働省の「電子たばこの注意喚起について 」によると、次のような注意喚起が行われています。

米国において、電子たばこによるものと疑われる健康被害症例が報告されている

報告されている健康被害症例には、次のようなものがあるそうです。
・呼吸困難
・息切れ
・胸痛
・嘔吐
・下痢
・発熱
・疲労

報告されている内容としては、呼吸器や消化器の症状が多くなっているようです。
この電子たばこの使用と、報告されている疾病や死亡リスクについては、関連性が明らかになっていないそうですが、米国での状況を考えると、健康被害を起こすリスクがあると言えるでしょう。

また、厚生労働省では電子たばこの使用で、具合が悪くなった場合などは、製品の使用を中止して、すぐに医療機関を受診するようにと注意喚起を行っています。
電子たばこに関する健康被害については、不明な部分も多く、はっきりとしたことは言えませんが、海外での事例を考えると、電子たばこが安全とは言い切れないでしょう。
何かしらの健康被害のリスクがあると考えておくべきです。

電子たばこが免疫細胞を破壊する可能性がある

それから、英バーミンガム大学のデイビッド・シケット教授の率いた実験研究によれば、電子たばこが免疫細胞を破壊する可能性があるそうです。
電子たばこの蒸気によって、肺の炎症を引き起こし、有害物質などを取り除く、肺胞マクロファージを機能不全にしてしまうことがわかったそうです。
(出典:https://www.bbc.com/japanese/45192735 )

長期的な健康への影響については、さらに研究が必要であるとされていますが、長期的に見ればやはり、電子たばこによる健康被害のリスクを否定できないと言えるでしょう。

WHOは使用者だけでなく第三者にも害を及ぼすと発表

その他では、2020年にWHOが報告書を発表しましたが、その報告書にも注目する必要があります。
この報告書によれば、電子たばこは、使用者だけでなく電子たばこから発生する蒸気にさらされる第三者についても害を及ぼすとしているのです。
具体的には、成長過程にある胎児の健康に害を及ぼす場合や10代の若者の脳に対して影響を及ぼす可能性があるとされています。

(出典:https://www.afpbb.com/articles/-/3264756 )

このように、世界的に見てみると、研究段階とは言えるものの健康被害のリスクがあると言えそうです。
電子たばこが安全とは言えない状況と言えるでしょう。
電子たばこについては、吸っている人はもちろんですが、その周囲の人にも注意が必要と言えます。

電子たばこは公共の場所で吸っても大丈夫?

電子たばこによる健康被害については、不明な部分も多く、これからの研究の中で明らかになると考えられます。
そこで、気になるのが「公共の場所で吸っても大丈夫なのか?」です。

結論から言えば、それぞれの自治体によってルールが異なるということになります。
一般的には、電子たばこは、すでに解説しているように、たばこ葉を使用していないため、「たばこ類似製品」となっており、規制の対象外となっていることが多いです。

ただし、次のような理由から、電子たばこであっても喫煙所の利用を呼び掛けている自治体もあります。

・喫煙可能な場所と誤解される恐れがあること
・周囲の人や非喫煙者とトラブルになる恐れがあること

電子たばこは規制の対象外となっていることがありますが、周囲の人に正しく伝わっていない可能性もあります。
そのため、公共の場所で吸っていると、他の喫煙者が喫煙可能な場所であると誤解して、喫煙をしてしまうことがあるのです。
公共の場所では、喫煙者だけでなく非喫煙者も多く利用するため、受動喫煙のリスクが高まってしまいます。

さらに、大きな理由として挙げられるのが、周囲の人や非喫煙者とトラブルになる恐れがあるためです。
喫煙者などであれば、紙巻きたばこと電子たばこの違いなどを理解しているため、見分けることもできるでしょう。
しかし、非喫煙者の場合には、その違いについて知らないこともあります。

また、電子たばこは水蒸気が出ますが、その水蒸気を見ると紙巻きたばこなどと誤解されてしまうことも十分考えられるでしょう。
誤解されてしまうと、周囲の人や非喫煙者とトラブルになる、あるいは管理している管理者や施設などにクレームが入ることもあります。

このようなクレームやトラブルを未然に防ぐためにも、電子たばこであっても、喫煙所を利用するようにと呼び掛けている自治体が多くなっているのです。
公共の場所で電子たばこを吸うことができるのかは、それぞれの自治体や施設の管理を行う企業等のホームページなどで情報を確認して、それぞれのルールに従うことが大切となります。
ルールを守らずに勝手に判断してしまうと、大きなトラブルに発展する可能性があるので、必ずルールに従いましょう。

企業において必要な分煙対策とは?

ここまで、電子たばこについて解説してきましたが、企業に置いて必要な分煙対策とはどのようなものなのでしょうか?

まず、考えておかなければいけないのが、一般企業では喫煙者と非喫煙者が混在しているということです。
そのため、両者が共存できる環境を構築することが最も重要となります。
具体的には、次のような分煙対策が必要となるでしょう。

・喫煙所の設置
・電子たばこの場合も喫煙所での喫煙をルール化する
・喫煙者への教育を徹底する

分煙対策として必要になるのが、喫煙所の設置です。
施設の種類によって屋内、もしくは屋外に喫煙所を設置して、喫煙をする場合には喫煙所の利用を義務付けることが重要となります。

また、電子たばこを吸っている人からすると、「たばこではないのだからどこで吸ってもかまわないのではないか?」という声も聞こえてくるでしょう。
しかし、すでに解説しているように、電子たばこについても健康被害のリスクがあります。
もちろん、研究段階のものが多く、不明なことも多いようですが、リスクがないとは言い切れません。
そのため、非喫煙者にもそのリスクが及ぶ可能性があるため、電子たばこについても他の喫煙者と同じように喫煙所での喫煙をさせるのが適切と言えます。

それから、喫煙者への教育を徹底することも大切です。
「電子たばこであれば問題ない」「電子たばこは紙巻きたばこよりも安全」など勝手な思い込みで吸ってしまう人もいます。
電子たばこだからと言って、そのような状況を放置してしまうと、非喫煙者とのトラブルを招く恐れがありますし、企業側が十分な対策を行わなかったとして、非喫煙者の従業員から訴訟を起こされる可能性もあるのです。

電子たばこだからということではなく、厳密にはたばこではなくても、他の喫煙者と同じように十分な教育を行い、喫煙ルールを徹底させることが大切となります。

まとめ

電子たばこは、厳密にはたばこではありません。
紙巻きたばこと比較してもさまざまな違いがあります。
一般的には、ニコチンが含まれておらず、安全というイメージが強いようですが、世界的に見ると電子たばこが安全とは言えない状況です。
関連性が不明な部分もありますが、健康被害のリスクがあると言えるでしょう。
そのため、公共の場所はもちろんですが、喫煙者と非喫煙者が混在している一般企業などでは、十分な対策が必要と言えます。
十分な対策を行わないと、大きなトラブルに発展してしまう可能性がありますので、注意しておきましょう。

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