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健康経営と分煙対策コラム

2024.02.02 喫煙所コラム
病院に特定屋外喫煙場所を設置!できる?できない?

病院は、第一種施設に分類されていますが、「特定屋外喫煙場所」の設置ができるのか?できないのか?どちらであるかご存知でしょうか。
今回のコラムでは、「病院に特定屋外喫煙場所を設置することができるのか?」について解説します。

法律上は病院にも特定屋外喫煙場所の設置が可能

病院は、第一種施設に分類されており、原則敷地内禁煙となっています。
ただし、第一種施設では、特定屋外喫煙場所を設置すれば、そこでの喫煙は可能です。

病院も法律上は、他の第一種施設と同じように特定屋外喫煙場所の設置が可能となっています。
また、設置をしても違法にはなりません。
ですから、病院に設置が可能であるか、可能でないか、という観点から見れば設置は可能であると言えるでしょう。

実際には設置している病院は少ない!その理由について

最初に、法律上は病院にも、他の第一種施設と同じように特定屋外喫煙場所の設置が可能であると解説しました。
また、違法ではなく合法であるとも解説しましたが、実際に病院に設置されているケースはかなり少ないと言えます。
違法ではないのに、どうして設置している病院の数が少ないのでしょうか?
病院によっても異なりますが、次のような理由があるためです。

● 受動喫煙を防止するため
● 健康管理や健康について考えなければいけない施設であるため

まず、大きな理由として挙げられているのが、受動喫煙を防止するためです。
病院には、病気の人などが多く、たばこの煙などは、健康面で大きなリスクとなってしまいます。
そのため、そのような健康面でのリスクをできるだけ、小さくするために全面禁煙を実施している病院が多くなっているのです。

また、病院は診察を行う、治療を行うのはもちろんですが、大前提として健康について考える施設となっています。
健康のことについて考えなければいけない施設であるという点から、健康リスクのある喫煙を認めらないと考える病院が多くなっているようです。
このような理由から、法律上は特定屋外喫煙場所の設置が可能となっていますが、実際には設置されていないというケースが多くなっています。

厚生労働省の調査では病院の敷地内全面禁煙の割合は100%

法律上は可能であっても、病院のほとんどでは設置されていないと解説しました。
では、その割合はどのくらいなのでしょうか?

厚生労働省の資料、令和3年度「喫煙環境に関する実態調査」によると、次のような結果が出ているそうです。

● 病院の敷地内全面禁煙状況、(禁煙にしている100%)
● 病院以外の医療施設(一般診療所、歯科診療所、助産所)では、敷地内全面禁煙状況(禁煙にしている88.2%、禁煙にしていない11.8%)特定屋外喫煙場所の設置状況(設置している83.3%、設置していない16.7%)
(出典:厚生労働省 令和3年度「喫煙環境に関する実態調査」)

データを見てみるとわかりますが、病院では敷地内全面禁煙としているところが、100%となっていますので、特定屋外喫煙場所の設置は行われていないことがわかります。
また、病院以外の医療施設においても、敷地内全面禁煙としているところが、全体の約9割です。

病院や医療施設などでは、特定屋外喫煙場所の設置を行っていないケースが多いということがわかるでしょう。

病院では患者だけでなく職員も全面禁煙の対象となる


病院の多くは、敷地内全面禁煙となっていますが、このように聞くと、その対象となるのは患者だけだと勘違いしてしまう人も多いでしょう。
しかし、全面禁煙としているのであれば、対象となるのは患者だけではありません。
お見舞いに訪れる人、患者の家族、病院に出入りする業者も対象となります。
さらに、医師や看護師など病院で働くスタッフも対象となるのです。

患者だけが守ればよいということではなく、病院を利用する全ての人を対象としたルールとなっています。
それから、こちらも間違いやすいポイントですが、敷地内禁煙というのは、駐車場の車の中も対象となります。
自分の車であれば、喫煙をしてもよいと誤った認識をしている人もいますが、敷地内禁煙というのは、病院の敷地内にある駐車場でも同様のルールとなるのです。
そのため、自分の車の中であっても禁煙であることを知っておきましょう。
また、医師や看護師などがルールを破った場合には、患者からの信頼を失うことになってしまいます。
医師や看護師についても、喫煙に関するルールをしっかりと守ることが大切です。
病院全体で正しいルールを徹底させるのが重要となります。

まとめ

法律上は、病院にも特定屋外喫煙場所の設置が可能です。
しかし、受動喫煙を防止するため、健康について考えなければいけない施設であることから、ほとんどの病院では、設置されていません。
敷地内全面禁煙となっているのが一般的です。
また、患者だけでなく、患者の家族やお見舞いに訪れる人、病院で働くスタッフも同様にルールを守る必要があります。

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