2023.07.26
喫煙所コラム
受動喫煙によって日本では年間約1万5千人が死亡している
日本では、法律の改正によって、受動喫煙防止がルール化されていますが、どうしてルール化されているのでしょうか?
その背景には、受動喫煙によって死亡する人が多いからという理由があるようです。
今回のコラムでは、「受動喫煙によって死亡する人の数」について解説します。
喫煙者は、受動喫煙が与える健康への影響について、しっかりと考えてみましょう。
受動喫煙が原因と推測される死亡者の数は年間約1万5千人
喫煙者が、がんや脳卒中などで死亡するという話を聞きますが、実は受動喫煙が原因で死亡してしまうケースもあるそうです。
そして、その数は非常に多いと推測されています。
厚生労働省の資料によると、日本国内における、受動喫煙が原因と推測される死亡者の数は、年間で約1万5千人と推測されているのです。
その内訳について見てみると、男性が4523人、女性が10,434人となっています。
さらに、死亡原因として推測されているものを見てみましょう。
● 肺がん2,484人
● 虚血性心疾患4,459人
● 脳卒中8,014人
● 乳幼児突然死症候群73人
合計 約1万5千人
(引用元:厚生労働省資料)
また、同資料によると、世界では受動喫煙によって、年間60万人が死亡していると推計しているそうです。
注目しなければいけないのが、乳幼児突然死症候群についてです。
受動喫煙によって、死亡していると推測されている人の中には、乳幼児も入っています。
ですから、望まない受動喫煙は防止しなければいけないと言えるでしょう。
男性よりも女性の死亡者数が多い理由
厚生労働省の資料を見ると、受動喫煙が原因で、死亡したと推測される人の数が、男性と女性で大きく違うことがわかります。
男性が4523人、女性が10,434人という数字です。
なぜ、女性だけが多くなっているのか、についてですがパートナーが大きく関係していると推測できます。
交際相手や結婚相手が、喫煙者であり、長い間受動喫煙環境で生活しているためです。
その他で、考えられるのは職場での環境が考えられます。
喫煙者がいる職場で、受動喫煙の機会が多いという場合にも、このような結果につながることが考えられるでしょう。
喫煙者は受動喫煙による健康への影響を考える必要がある
最初に解説したように、日本では非常に多くの人が、受動喫煙が原因で死亡していると考えられています。
そのため、まずは喫煙者自身が、受動喫煙による健康への影響の大きさについて、考える必要があるでしょう。
また、非喫煙者のパートナーがいるという人は、とくに注意しなければなりません。
なぜなら、受動喫煙環境が長く続けば、パートナーにも健康被害が出てしまう恐れがあるからです。
最悪の場合には、死亡してしまう可能性があります。
それから、パートナーとの間に子どもがいるという場合にも注意が必要です。
大人よりも、子どもの方が健康被害の影響は大きいと言われていますので、受動喫煙を防止しなければなりません。
子どもの成長に、悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、パートナーが妊娠中にも大きな影響を及ぼす可能性があるのです。
乳幼児突然死症候群・早産・低出生体重児・発育の遅延などのリスクが上がると言われています。
パートナーや子ども、その他周囲の人に与える、影響の大きさについて考えなければなりません。
自宅であれば、自由に喫煙をしてもよいということではないのです。
望まない受動喫煙を防止することが大切
最も大切なのは、望まない受動喫煙を防止することです。
屋内や屋外だけでなく、自宅内でも喫煙する際には、周囲への配慮が必要となります。
具体的には、次のような配慮です。
● パートナーや子どもの近くで喫煙をしない
● 隣近所の人に配慮する
● 人が多い場所では、喫煙を避ける
● 決められた喫煙ルールを守る
受動喫煙防止は、法律でルール化されていますが、受動喫煙に対する意識が低い喫煙者もいるようです。
受動喫煙を防止するためには、喫煙者が受動喫煙の健康への影響の大きさを正しく考え、行動することがポイントとなります。
健康リスクを意識していなければ、受動喫煙を防止することは難しいですが、意識していれば受動喫煙を回避することができるのです。
喫煙者と非喫煙者が、共存できる環境を構築するためにも、喫煙ルールを守り、周囲への十分な配慮を忘れないようにしましょう。
配慮を行ってしまうと、大きなトラブルに発展する場合がありますし、訴訟を起こされてしまう場合もあります。
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まとめ
厚生労働省の資料によれば、日本では年間約1万5千人の人が、受動喫煙が原因で死亡していると推測されています。
その中には、大人だけでなく、乳幼児も含まれているのです。
そのため、喫煙者は受動喫煙による健康への影響について、しっかりと考えることが重要となります。
また、喫煙ルールを守るだけでなく、周囲への配慮も忘れないようにしましょう。
喫煙者と非喫煙者が、共存できる環境を構築するためにも大切です。