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健康経営と分煙対策コラム

2023.03.13 喫煙と健康
副流煙は喫煙者だけでなく周囲の人にも大きな影響を与える

タバコの煙は、喫煙者だけに影響があるものと思っていませんか?
しかし、タバコの煙(副流煙)は喫煙者だけでなく、周囲の人にも大きな影響を与えます。
今回のコラムでは、「副流煙が周囲の人に与える影響」について見ていきましょう。

副流煙は周囲の人に大きな影響を与える

まず、結論から言ってしまうと副流煙は、周囲の人に大きな影響を与えるということです。
大きな影響とは、健康被害のこと。
そして、受動喫煙による影響は大きく分けると2つのものがあると言われています。
「急性影響」と「慢性影響」の2つです。

急性影響とは、受動喫煙により眼や鼻などが刺激されて様々な症状が出るというもの。
例えば、かゆみ・痛み・咳・頭痛・くしゃみなどの症状が出るというものです。
このように、副流煙は喫煙者だけでなく、周囲の人にも大きな影響を与えることになります。

慢性影響とは、短い時間ではなく長い時間を経て健康被害が出るというものです。
急性影響は、短い時間で症状が出るのに対して、慢性影響は数週間・数か月・数年など長い時間を経て影響が出るものになります。
具体的には、肺がん・心筋梗塞・脳卒中・狭心症などのリスクが高まると言われているのです。
慢性影響とは、喫煙者に対する話ではありません。

パートナーや家族に喫煙者がいて、長期間受動喫煙をしているとこのような慢性影響が出る可能性が高まります。
ですから、非喫煙者でもパートナーや家族に喫煙者がいる場合には、十分な注意が必要と言えるでしょう。

受動喫煙によるリスクは高い

自分が喫煙者でなくても、受動喫煙によって健康被害のリスクがあると解説しました。
また、そのリスクは高いとも言われています。
では、具体的にどのくらいのリスクがあるのでしょうか?

厚生労働省の健康情報サイトである、「e-ヘルスネット」の『受動喫煙-他人の喫煙の影響』によると、次のように受動喫煙のリスクが紹介されています。

・ 肺がんのリスク 1.28倍
・ 虚血性心疾患のリスク 1.3倍
・ 脳卒中のリスク 1.24倍
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-02-005.html)

本人がタバコを吸っていなくても、受動喫煙によって様々なリスクがあることがわかるでしょう。
また、影響を受けるのは大人だけではありません。
子どもにも大きな影響があるのです。
同サイトでは、子どもへの影響について次のように紹介されています。
・ 中耳炎
・ 呼吸器疾患
・ 乳幼児突然死症候群

上記のようなものを引き起こすことが指摘されています。
とくに、注意しなければいけないのが「乳幼児突然死症候群(SIDS)」です。
乳幼児突然死症候群とは、乳幼児がはっきりとした原因がわからずに命を落としてしまうこと。
通常であれば、事件・事故・窒息などの原因がはっきりとしていますが、原因がわからずに亡くなってしまうことがあるそうです。

乳幼児突然死症候群の原因は、解明されていませんが、原因の1つと考えられているのがタバコ。
両親がともに喫煙者の場合、非喫煙家庭と比較すると乳幼児突然死症候群の発生リスクが約4.7倍となるという報告もあるそうです。
この報告の通りであるのなら、乳幼児にとって副流煙は非常に危険な存在であると言えるでしょう。
もちろん、原因が明確になっているわけではありませんが、最悪の場合には乳幼児が命を落としてしまうというリスクがあることを覚えておかなければなりません。

他にも、妊娠中の方は注意が必要です。
次のようなリスクが指摘されています。
・ 低出生体重
・ 胎児の発育の遅延
・ 早産・流産
その他にも、脳への影響なども指摘されているため、妊娠中の方も注意しなければなりません。
本人がタバコを吸っていなくても、パートナーや家族に喫煙者がいる場合には、受動喫煙のリスクがあります。

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受動喫煙による影響が大きいことを理解する

喫煙は、本人だけでなく周囲にも大きな影響を与える可能性があります。
そのため、喫煙をする際には喫煙に関するルールを守り、周囲の状況をよく確認することが大切です。
とくに、周囲に子どもや妊娠中の方がいる場合などには、十分な配慮が必要となります。
職場などはもちろんですが、自宅でも周囲の状況に配慮しましょう。
受動喫煙による周囲への影響は、喫煙者が考えているよりもずっと大きなものです。
場合によっては、非喫煙者を大きな危険にさらすことにもなりかねません。
ルールを守るのはもちろんですが、周囲への影響についても正しく認識することが大切です。
認識して十分な配慮を行うことで、悪影響を小さくすることができるでしょう。
また、喫煙者と非喫煙者の共存が可能な環境を構築できます。

まとめ

副流煙は、喫煙者だけでなく周囲の人にも大きな影響を与えることになるのです。
影響には2種類のものがあり、急性影響と慢性影響があります。
どちらも健康への影響が大きいので、望まない受動喫煙を防止することが大切です。
喫煙に関するルールを守り、常に周囲の状況に配慮することが求められます。
喫煙者と非喫煙者が共存するためにも、副流煙に対する正しい知識を持ちましょう。

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