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健康経営と分煙対策コラム

2022.08.01 分煙対策・受動喫煙対策
サードハンドスモークとは何か?職場での対策のポイントは?

日本では、法律の改正によって職場での受動喫煙防止がルール化されています。
受動喫煙については、喫煙所を設置し喫煙者と非喫煙者をわける(分煙)や完全禁煙にするなどで防ぐことが可能です。
しかし、職場での問題は受動喫煙だけではありません。
「サードハンドスモーク」にも注意が必要です。
今回のコラムでは、「サードハンドスモークとは何か?」「職場でどのような対策を行えばよいのか?」について解説します。

壁紙、服、髪の毛などに付着した有害物質を吸い込むこと

皆さんは、「サードハンドスモーク」という言葉をご存知でしょうか?
「三次喫煙」や「残留受動喫煙」などと呼ばれることもあります。
サードハンドスモークとは、火のついたたばこから有害物質を吸い込むのではなく、その場所に残留している有害物質を吸引することです。
もう少し、わかりやすく言えば次のようなものになります。

○ 喫煙者が吐き出す息
○ 喫煙者が着ている服
○ 髪の毛
○ 喫煙した部屋の壁紙・カーペット・ソファー

あまり知られていませんが、たばこに含まれる有害物質の影響は、たばこに火がついている状態のときだけではありません。
火がついていない状態でも、大きな影響があると言われています。
たばこに含まれている有害物質は、すぐに消えることはなく、様々な場所に残留するのです。

そのため、喫煙者が喫煙後に吐き出す息、着ている服、髪の毛などには有害物質が付着していることになります。
また、喫煙者が喫煙のために使用していた部屋の壁紙・カーペット・ソファーなども同様のことが言えるのです。
目には見えませんが、そのまま放置するとサードハンドスモークの被害者が生まれることになります。

一定時間立ち入り禁止、エレベーターの使用禁止等の対策

一般的な職場では、喫煙者と非喫煙者が混在しています。
そのため、両者が共存できる環境を構築するためには、喫煙者が非喫煙者に対して十分な配慮を行うことが大切です。
とくに、目に見えないサードハンドスモークを防止するためには喫煙者の配慮が不可欠と言えます。
では、具体的に職場でどのような対策を行えばよいのでしょうか?
次のような対策があります。
○ 喫煙後45分間は建物内への立ち入りを禁止する
○ 喫煙後45分間はエレベーターの使用を禁止する
○ マスク着用を義務付ける
○ 喫煙後は着替えをさせる
○ 喫煙後にシャワーを浴びる

実際に、多くの人が訪れる場所、市役所・病院・商業施設などでは、上記のような対策を行っているところも増えています。
ポイントとなるのは、「喫煙後45分間」というところです。
ある実験の結果によると、喫煙者が喫煙後に吐き出す息には多くの有害物質が含まれており、周りの人や物に影響がなくなるまでに約45分間かかるとのこと。
この結果を踏まえて、市役所や病院などでは「喫煙後45分間」としているところが多くなっています。
喫煙後すぐに、建物内に立ち入る、エレベーターを使用してしまうと多くの有害物質がその場所に残留してしまうことになるのです。
そのため、少しでも影響を小さくするために一定時間の建物内への立ち入りやエレベーターの使用を禁止しています。

また、マスクの着用を義務化しているところもあるようです。
この対策も同様の考え方からきているもので、喫煙者が喫煙後に吐き出す息に多くの有害物質が含まれているため、その影響をできるだけ小さくするための対策と言えます。

その他では、喫煙後に着替えをさせるという対策です。
ここまで、解説してきたように喫煙後には服に多くの有害物質が付着してしまいます。
その多くの有害物質が付着した状態で、オフィスなど職場に戻ってしまうと、サードハンドスモークの被害を生むことになるでしょう。
有害物質が付着した服を新しい服に着替えさせることで、被害を防ぐのに効果を期待できます。

サードハンドスモークは、とくに子どもが大きな影響を受けやすいと言われており、子どもが訪れる場所や子どもと関わる職場では対策が非常に重要となるのです。
大人よりも子どもの方が、カーペットや床などに触れやすいため、残留している有害物質と接触してしまう危険性があります。
また、残留している有害物質に触れる機会が続くと、ぜんそく・アレルギー・アトピー性皮膚炎などを引き起こす可能性があると言われているため、十分な注意が必要です。

子どもへの影響を考慮すると、喫煙後は一定時間子どもの側にいかないことはもちろん、着替えをする、シャワーで髪の毛などに付いた有害物質を洗い流すなどの対策が必要と言えるでしょう。

職場での対策は難しいが、喫煙者の意識を高めることが大切


今回のコラムでは、サードハンドスモークとは何か、職場での具体的な対策について解説しました。
具体的な対策では、はっきり言って現実的に難しい対策も含まれています。
喫煙後45分間、建物内への立ち入りを禁止する、エレベーターの使用を禁止するというもの。
それから、シャワーを浴びるというものなどです。
一般的な職場の休憩時間は、お昼休みを除いて45分間設けられているところはないでしょう。
さらに、職場にシャワーを浴びられるような施設はほとんどありません。

もちろん、完全禁煙にしてしまえば問題は解決するのでしょうが、それでは喫煙者と非喫煙者の共存ができなくなってしまいます。
大切なことは、喫煙者の意識を高めることです。
非喫煙者に対して、十分な配慮を行い、指定された場所以外での喫煙は行わない、職場での喫煙ルールを守ることが重要です。
また、マスクの着用をする、着替えを行うなどできる対策を行うようにするのがよいでしょう。

サードハンドスモークに対する対策の中には、かなり難しいものも含まれていますが、できる対策はしっかりと行うべきです。

誤った認識では被害を防げない!

職場でできる対策を検討する際に、絶対に防がなければならないのが、「間違った認識による対策を実施してしまうこと」です。
例えば、皆さんは次のような対策が有効であると考えていませんか?
○ 空気清浄機を設置すること
○ 消臭剤を使用すること
○ ベランダや屋外などで喫煙をする
○ 換気扇の下で喫煙をする

一見すると、どれも効果的な対策のように思えます。
しかし、結論から言えばどれもサードハンドスモーク対策にはなりません。
まず、空気清浄機や消臭剤では、有害物質を取り除けないことがわかっています。
また、ベランダや屋外で喫煙をしていても、その煙が建物内に入りこむ可能性もありますし、喫煙することで喫煙者の服や髪に有害物質が付着してしまうので、有効な対策にはなりません。
換気扇についても同様で、煙を外に出すことはできても、有害物質が除去できるわけではないのです。
誤った認識で対策を行うことはできません。
正しい認識を持つことが大切です。

まとめ

サードハンドスモークとは、その場所に残留している有害物質を吸引することです。
とくに、子どもへの影響が大きいとされています。
受動喫煙はもちろん、サードハンドスモークについても職場で十分な対策を行う必要があります。
喫煙後一定時間建物内への立ち入りを禁止する、エレベーターの使用を禁止する、マスクを着用させる、着替えをさせるなどの対策です。
ただし、現実的には難しいものもあるので、喫煙者の意識を高め、できる対策を行うのがよいでしょう。
喫煙者と非喫煙者の共存を実現するためには、喫煙者の意識の向上が欠かせません。

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