2024.02.02
喫煙所コラム
特定屋外喫煙場所として屋上を選択することは可能？
学校や病院などでは、原則敷地内禁煙となっているものの、「特定屋外喫煙場所」の設置が認められています。
特定屋外喫煙場所とはどのような場所なのか、が気になるところですが、「屋上」を選択することは可能なのでしょうか？
今回のコラムでは、「特定屋外喫煙場所として屋上を選択することは可能か？」について解説します。
特定喫煙場所として屋上を選択することができる
改正健康増進法では、学校や病院等の第一種施設では、原則敷地内禁煙となっています。
しかし、受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場所(特定屋外喫煙場所)の設置が認められているのです。
特定屋外喫煙場所で必要となる措置は、次の3つとなっています。
① 喫煙場所と非喫煙場所が区画されていること
② 喫煙場所であることを明記した標識の掲示
③ 施設の利用者が通常立ち入らない場所に設置する(建物の裏や屋上などを想定)
特定屋外喫煙場所で必要となる措置について見てみると、3つ目のところに、施設の利用者が通常立ち入らない場所に設置と書かれています。
また、通常立ち入らない場所については、建物の裏や屋上を想定しているのです。
つまり、特定屋外喫煙場所として屋上を選択することが可能であると言えます。
大学や庁舎では屋上に設置している
最初に、特定屋外喫煙場所として、屋上を選択することができると解説しました。
では、どのような施設で、屋上に設置されているのかが気になるところでしょう。
代表的な施設としては、次のような施設があります。
● 大学
代表的な施設として挙げられるのが大学です。
もちろん、すべての大学ではありませんが、屋上に特定屋外喫煙場所を設置している大学があります。
○ 横浜国立大学
横浜国立大学では、教職員用の本部棟屋上に特定屋外喫煙場所が設置されています。
○ 京都芸術大学(瓜生山キャンパス)
京都芸術大学(瓜生山キャンパス)には、NC棟屋上に特定屋外喫煙場所があります。
● 庁舎
庁舎では、市役所などで屋上に特定屋外喫煙場所を設置しているのです。
○ 岡崎市役所
愛知県岡崎市にある、岡崎市役所では、東駐車場及び西駐車場の屋上に設置しています。
○ 香芝市役所
奈良県香芝市にある、香芝市役所でも、屋上に議員や職員向けの特定屋外喫煙場所を設置しています。
このように、全国的に見てみると、屋上に特定屋外喫煙場所を設置しているところはたくさんあるのです。
特定屋外喫煙場所が求められる理由について
大学や庁舎では、屋上に特定屋外喫煙場所を設置している場合があると解説しました。
大学や庁舎の中には、当初は設置していなかったものの、後から設置をすることにした例もあるようです。
では、どうして後から設置を検討するようになったのでしょうか？
簡単に言ってしまうと、喫煙者と近隣とのトラブルが大きく影響しており、方針を変更して設置を検討することになったケースが多くなっているようです。
具体的なトラブルとは、次のようなものになります。
● たばこの吸い殻のポイ捨て
● たばこの煙やニオイの問題
● 火災等の問題
大学や庁舎などは、第一種施設に分類されているため、通常であれば敷地内禁煙が基本的なルールです。
そのため、敷地内では喫煙をすることができず、喫煙者が休憩時間などに周囲の公園などに大勢集まってしまうことがあります。
その結果として、たばこの吸い殻がポイ捨てされる、周囲の住民が煙やニオイなどに悩まされるという問題が起きてしまうのです。
実際に、大学や庁舎には、このような苦情の電話が多く寄せられた例もあります。
さらに、大きな問題となっているのが、火災のリスクについてです。
たばこの吸い殻を適切に処理せず、火がついたままの吸い殻を捨てる喫煙者がおり、ボヤなど火災に発展してしまったケースもあるようです。
ここに挙げたのは、たばこのトラブルで多いものですが、このようなトラブルが多くなってしまったため、屋上に特定屋外喫煙場所を設置しているケースがあります。
特定屋外喫煙場所の設置は専門家に相談するのがおすすめ
特定屋外喫煙場所を設置する場合には、法律に基づいて設置を行う必要があるのです。
そのため、法律を正しく理解していて、適切な対応が可能な専門業者に相談するのがよいでしょう。
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まとめ
特定屋外喫煙場所として、屋上を選択することは可能です。
実際に、大学や庁舎では、屋上に設置しているところもあります。
ただし、自由に設置ができるわけではなく、必要な条件を満たす必要があるのです。
設置を検討する際には、正しい法律を理解して、適切な提案を行う専門業者に相談するのがよいでしょう。
弊社では、分煙コンサルタントを配置しておりますので、お気軽にご相談ください。
